江戸時代の木材市場を振り返る(2019)

江戸時代の木材市場を振り返ると意外な事実がわかります。江戸時代の安政二年では深川で大震災が発生してしまいました。結果的にこれまでの木材の家屋はすべて倒壊し、建築の基本が見直されるだけでなく使用される木材も大きくなっていったのです。その前には、寛永18年に大江戸の大火事で幅広い地域で延焼してしまいました。その原因として木材商人の高積みが原因と言われ、木材の管理方法まで見直されたのです。結果的に江戸時代の木材市場は大火事や震災などでルールの整備が徹底されただけでなく、木材市場に関わる従業員の数も増えていったのです。建築物として木材を使用するときは、高積みをせずになるべく分散して保管することで大火事の際のリスクを低減したり、延焼を防ぐようになりました。耐火性能の高い木材が使用され始めたのもこの時期で、これまでは木材であれば何でも使用していましたが、武家を中心とした裕福な住宅には耐火性能の高い木材が使用され始めました。その結果、一部の地域では火事による影響は低減されましたが、それでも住宅が密集している大江戸では大火事の延焼のリスクは低減されませんでした。この大江戸の住宅の密集によって火事の発生によるリスクは非常に高くなるだけでなく、木造住宅が次々と焼失してしまうので木材市場は一定の需要があったのです。現在では木材市場は住宅の一部にのみ利用されており、コンクリートやセメントなどが使用されている点から江戸時代の木材市場よりは控えめになっています。とはいえ、住宅の100パーセントを木材で作ってしまうと、様々なリスクが伴ってしまいます。火事や震災によって木造住宅は倒壊し、被害規模は拡大してしまうのです。このようなリスクを低減させるためにも、木材を使用した建築物を作る際には耐火性能を考慮して作る必要があります。市場は今よりも活性化されていましたが、利用者は火事のリスクが非常に高いことを恐れていたのです。