嘉義市(台湾)の木材市場の現況(2019)

嘉義市(台湾)は、小さいながらも歴史ある美しい町で、日本統治時代の史跡や多くの古民家が残っています。近くに阿里山があり、木材が手に入りやすい環境のもとで、ヒノキ造りの立派な和風建築など木造建築物が多く建てられ、今も残されており、日本から訪れた旅行者に感動を与えています。
嘉義市(台湾)は、日本統治時代に東アジア最大の木材集散地として栄えました。国内需要をはじめ国外への輸出も高かった台湾の好調な木材市場は、2015年から陰りが見えはじめ、翌年の2016年には23%ほどの落ち込みとなるほどの衰退となりました。木材市場の低迷の原因は、国内の建築の現場と人口減少による住宅の取引数の減少です。この状況を改善する効果的な政策が政権交代した政府が生み出せていないことも影響していると考えられています。
台湾の木材市場の深刻な問題は、木材市場の景気低迷がもとで建築業界や不動産業などのGDPを落ち込ませていることです。これによって悪循環が起こり、どんどん市場が悪化しているのです。国内の木材需要が小さくなることで輸入量も減ってしまいます。
こうした低迷する木材市場を受け、林業従事者を中心に国に対して改善策の要望をしています。その内容は、1990年から商業のための伐採を禁じることを撤廃してほしいというものです。このルールの影響もあり現状の台湾の木材の自給率はたった1%しかありません。そのため、操業できる会社は500社程度しかないのです。そのうえに、その会社が雇える従業員数が少なく深刻な現状が伺えます。
こうした厳しい木材市場の現況の再活性化に努めることをようやく政府は掲げるようになりました。今後5年以内に自給率を3%に高め、木材市場へのサポート体制も充実させていくとしています。
1900年代前半に建てられた木造建築物が残っている町では、修繕しレトロな喫茶店に復活させ観光客を呼び込んだりしています。また、その当時の映画を撮影する現場に利用され、出来上がった映画が放映されることで、木造建築物の魅力が台湾内で広がりだしているのです。