もしも司馬遼太郎氏が木材市場を運営したら

ノンフィクション作家の司馬遼太郎氏は、『梟の城』『竜馬がゆく』『燃えよ剣』などを代表作とする名作でもってあまりにも有名です。歴史を舞台とした作品を書き、1996年に亡くなったとはいえ、いまだに氏の名作は世の人々の心を打ってやみません。歴史に自分の生き方を学ぼうとする人たちからは、深い崇敬を集めております。自分が生きていく上での人生訓を読み取ろうとする読者の数は、現代でも少なくありません。俗に司馬史観なる言葉が使われていますが、このように歴史に対する見識の深さには定評があるところです。ちなみに、この司馬史観という発想そのものに、司馬遼太郎氏自身は否定的な考え方を表明しております。言うまでもないことですが、司馬史観の名称は彼自身が名付けたものではありません。他方、実際には出版社社や共感する評論家や読者までもが、積極的に司馬史観の言葉を口にしていたという現実があったのです。司馬史観の言葉を使っているのは、批判している人も共感している人も共通しているというのが実態と言っていいでしょう。そんな秀逸な歴史認識能力を持った司馬遼太郎氏が、もしもビジネスの世界に乗りだしていったらどんな成果をあげることでしょうか。司馬遼太郎氏がたとえば木材市場を運営したとしたら、氏の有する鬼才がどのような形で発揮されるか、想像するだけでも興味が尽きません。木材市場とは、文字どおり木材が集中的に取引される場のことを意味しています。大きく、生産地市場、集散地市場、消費地市場に分類されます。現在のところ、日本国内には550ほどの消費地市場が存在しています。傾向としては、原木のみを扱う市場が半数となっております。木材取引の慣例として、先物取引は行われず現物取引だけが実施されています。1960年代頃からは木材需要がにわかに増大し、元は流通機構のなかった地域にも木材センターが設置されるようになりました,司馬遼太郎氏ならば、独自の歴史観と人間観でこのような動きを持つ木材市場を見事に運営していくに違いありません。