木材輸出業における海上保険契約の秘策について(2019・令和元年)

 

木材輸出業における海上保険契約は、一般的には輸出を行う側が保険を契約することが多い状況にあります。これは輸出をする側が運搬中の事故等においてその木材を損失してしまった場合、相手側に対して売買契約を成立させることができず、代金の支払いを請求することができなくなってしまうために金銭的に大幅な損失を被る危険性があるためです。しかしこの場合には様々な条件や輸出の方法による制限等があるため、十分な保険を契約することができないケースも少なくありません。特に紛争地帯などを経由する必要がある場合、保険の内容によっては契約を断られてしまうこともあるため、十分な注意が必要となります。
しかし現代の木材輸出業では紛争地帯を経由した運送なども非常によく行われており、また様々な国際協定などにより安全が確保されていると基本的に考えられる面もあるため、一見安全だと考えられる部分も多くなっています。この安全だと考えられている部分に関しても、輸出側が契約することができる保険の内容が限られてしまうことも多いのです。
そこで最近では木材輸出行の海上保険契約による秘策で、輸入側が保険をかけると言う方法が注目されています。一見この方法はあまりメリットがないと考えられる面がありますが、輸入側にとっても木材は重要なものであるため、万が一運送中の事故等により木材が手に入らなくなってしまった場合、大幅な損失を被ってしまうことになるためです。輸入側が保険を契約する際には、運送方法によらず木材が入手できなかった場合に保険金を受け取ることが可能となるため、万が一様々な事情により問題が発生した場合でもその損害を補填することが可能となるのです。この方法では輸出が保険を契約する場合に比べ保険金支払いにおける判断基準が少なく、安心して取引を行うことができるメリットがあります。
近年ではこの海上保険契約の手法が比較的よく行われており、様々な範囲に輸出を行う場合の双方の合意により効果的な海上保険契約の方法として注目されるものとなっています。

 

 
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