三重県尾張市における木材市場の現況(2019・令和元年)

 

三重県尾張市は熊野灘に面する位置にあり、三重県林業総合センターがあることから1970年から今日に至るまで県内でもっとも規模の大きい木材市場があります。この尾張市の木材市場で取り扱われているものはスギ・ヒノキ・アカマツ・コクタンの4種類で、全体の80%が紀伊山地で伐採されたものです。残りの20%は中部地方の美濃山脈で伐採されたものとなっており、三重県尾張市の木材市場は近畿地方だけでなく中部地方の木材も揃えているのが特徴になります。令和元年の現況は、2018年度の収益よりも12%マイナスになっていて、国内向けの建材収益が減っていることを報告書から読み解くことができます。なお、アメリカ・中国・イギリス向けのスギ・アカマツの輸出は2001年から毎年大幅に増加傾向にあり、2018年度は前年よりも9%も伸びています。輸出を開始した2001年と比べると、その上げ幅は31%にのぼっており今後も増えていく見通しです。三重県尾張市の木材市場の国内向けが伸び悩んでいる理由としてあげられるのは、各地で相次ぐ自然災害に適応した住居建設が活発になっていることに起因します。これまでは日本の高温多湿の環境に馴染むスギ・ヒノキを用いた木造建築が住居の主流でした。しかし木造建築は耐震性が弱く、洪水被害があった際は柱や床等にカビが生えるというデメリットがあります。このデメリットを解消するための新たな住宅建材として人気になってるのが軽量鉄骨で、大手ハウスメーカーでは積極的に新築住宅に取り入れるようになりました。国内向けの市場が縮小しているとはいえ、海外向けの輸出が好調になっており、今後も三重県尾張市の木材市場は活発な取引を続けられることでしょう。令和元年以降の三重県尾張市の木材市場の動向は、輸出で人気があるアカマツ・コクタンをさらに多く取り扱い、年間取引率を現在の31%から50%へと増やせば、安定した収益確保につながります。

 

 
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