三重県南牟婁郡おける木材市場の現況(2019・令和元年)

 

三重県南牟婁郡は紀伊山地に囲まれた地域で、古くから木材市場が活発な場所です。和歌山県との県境にあるため、木材の運搬時は勝浦港で大型貨物船に木材を積載するのが特徴で、輸出時の税関検査も和歌山県の管轄になっています。令和元年の三重県南牟婁郡の木材市場の現況は、国内向け市場よりもアジア諸国向けの輸出高が大幅に増加しています。市場調査が始まった1970年は南牟婁郡で取り扱っていた木材のスギ・ヒノキの2種は、すべて国内消費されていたことが農林水産省の調査報告書を見るとわかります。これは全国各地で相次いでニュータウンの開発が進み、住居建設に必要な材木を南牟婁郡の市場でも賄っていたということでしょう。その後1980年以降は国内消費が伸び悩むようになり、1995年で年間25万トンの取り扱いに激減します。もっとも市場が活気づいていた時点と比べると、約55%もの数値に下がっておりこの影響で三重県南牟婁郡にあった材木加工工場も1件のみになりました。木材市場は三重県の重要な産業の1つで、代々山林管理及び伐採等の仕事を受け継いでいる家も数多くあります。今後木材市場の規模縮小を懸念した県は2010年に林野庁と協議をした結果、市場を海外へと向けつつ木材市場を担う若手育成を三重県南牟婁郡でおこなうことに決めました。2019年の現況では、市場全体のうち約65%を中国・マレーシア・タイの3か国を輸出先としており、合板や一枚板に加工をした状態で販売されています。輸出をするようになって大幅に下がっていた市場取引額は、2010年の年間6億3000万円から2018年度末で10億1000万円まで回復しています。今後もアジアだけでなく、EU諸国や中南米へも販路を広めていくことが林野庁並びに三重県の報告書で見解をみることが可能です。令和元年以降の三重県南牟婁郡の木材市場は、より高品質な木材に厳選して国際市場に切り込めるのかが鍵を握っているといえるでしょう。

 

 
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