鹿児島県枕崎市の木材市場の現況(令和元年 2019)

 

鹿児島県枕崎市は薩摩半島の南西側に位置し、東シナ海に面している地域です。ここには鹿児島県でもっとも大きい貨物船が入港できる枕崎港があり、港内には税関と鹿児島林業センターも併設されています。鹿児島県枕崎市の木材市場は令和元年の現況では、1980年にはじめて林野庁の調査報告がなされてた時よりも大幅に収益が増加して2018年度で約12億円の取り引きがありました。このうち約8億円が海外輸出収益となっており、枕崎市の木材市場を支えているのは輸出であるといえます。取り扱われている木材はアカマツ・ヒノキ・スギ・ハイマツの4種類で、主にフランス・オランダ・カナダ・アメリカへと輸出をされているのが特徴です。2017年からは中国向けに年間5万トンという少量ながらも、ハイマツを送り出すようになりました。国内向けの需要として高いのは住宅建材用のヒノキで、九州の阿蘇地方で伐採されるヒノキは木目が美しく無垢材の利用価値が高いものとなっています。1985年〜90年の間は、ほとんど枕崎市では木材を輸出されておらず関東や東北へと貨物船で運ばれていました。これは関東地方で80年代後半にかけて、大規模な宅地開発がなされていたために高品質なヒノキの需要が高まっていたからです。その後大きな震災が相次ぎ、木造住宅よりも軽量鉄骨住宅の方が耐震性が高いことがわかると、国内で木造住宅の建設が減少しました。鹿児島県枕崎市の木材市場だけでなく各地の木材市場でも、国内用住宅建材の材木の取り引き率は軒並み低迷しており、令和元年の木材市場の現況は輸出が鍵を握っていると言っても過言ではありません。鹿児島県枕崎市の場合、4種類という豊富な材木を扱っているため、調査開始時よりも大きく収益を伸ばしていて今後も高水準をキープしていくと見受けられます。現況では調度品用に加工される木材が中心ですが、海外用の住宅建材としても活用されるきっかけを見つければ、輸出先が今後も拡大する可能性を秘めています。

 

 
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