鹿児島県指宿市の木材市場の現況(令和元年 2019)

 

鹿児島県の南端に位置する指宿市は、太平洋に面していることから大型貨物船が停泊できる港があります。そのため国内向けはもちろんのこと、アメリカ・カナダ・フランス・イタリアに向けて輸出をする木材市場も大規模なものとなっています。鹿児島県指宿市は江戸時代は島津藩の領地であり、鹿児島・奄美諸島で伐採されたアカマツ・スギ・カシの3種類の木材を江戸に運んで資金を得ていました。特にアカマツは強度があり、加工をしやすいという点からも城の建設には欠かせない木材として重宝されていたのです。現在でも住居に用いられることが多く、令和元年の鹿児島県指宿市の木材市場の現況は国内すべての木材市場の中でもプラス収益が目立っています。2018年4月現在で、指宿市の市政経費のうち約55%が木材関連収益になっていますが、これは市が助成金を出して建設した木材加工場の利益が加算されているからです。木材市場で取り扱っている材木は、全体の90%が江戸時代と同じく奄美諸島で伐採されたものになっています。その為、一度指宿市で貯木する際に一枚板や建材用に加工をして、貨物船に積み込みやすいように手を加えられます。この時、海外輸出向け木材は鹿児島税関の検査を受ける事になりますが、2015年以降は輸出件数が年間25万トンにのぼっていることが税関の報告書で見て取れます。アメリカ・カナダでは以前はラウン材を用いた住居建設が一般的でしたが、通気性に長けていて100年以上もの時が経過しても劣化しにくい日本産のスギ・カシが、建材として注目を集めるようになったのが輸出増加の要因と考えられます。現況で鹿児島県指宿市の木材市場のうち、約35%が北アメリカ向けの輸出ですが令和元年以降はさらに増加する見込みです。その反対に木造建築の需要が伸び悩む国内市場は縮小傾向にあると見て取れるので、鹿児島県指宿市の木材市場の収益の鍵を握るのは輸出であるといえます。

 

 
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