ケイラ(エストニア)の木材市場の現況(令和元年 2019)

 

ケイラはエストニア共和国の北東部に位置する人口約1万人弱の都市です。ソ連の支配下にあった頃は軍事基地があったところになります。バルト3国の一つであるエストニア共和国においてバルト海に面した交易の要衝として知られているのです。ケイラの木材市場の現況は、最盛期のエストニアを支えてきた林業の存在を忘れることはできません。国内でも材木の需要は衰えておらず、国境を接するロシア側には製材加工の工場が多数存在しているのが現況です。加工した木材は、ケイラなど港を経由してヨーロッパや日本に積み出されていきます。

 

エストニアの林業は日本の木材市場とも深い結びつきを持っており、多くの木材が日本各地の木材市場に持ち込まれています。日本で人気があるのは、ツーバイフォーなど規格の決まった木材でホワイトスプルースやレッドシダーという日本ではあまりない樹木が使われているのです。最近需要が増加しているCLTと呼ばれる「合板」のイメージとは程遠いコンクリートや鉄骨にも変わりうる素材なども輸出しており、日本にとって建設業界で期待される国になっています。ケイラの木材市場でも安定した取引が望める輸出先とみており現況は活発になってきている木材市場です。

 

ヨーロッパでは、違法伐採が問題になっており木材の運搬や移動には国の許可証が必要です。エストニアは、最近IT国家として世界中に知られるようになってきました。木材に電子タグを取り付けることで流通の透明性を確保しています。トレーサビリティ情報を活用して生産情報を建築設計や木材供給サイドが協調しながら、製品の歩留まりをなくしてそこから出る利益を共有できるシステムです。「誰が樹を管理」し「どこで品質管理」をして「誰が施工する」という情報をITで管理するシステムです。出自が分かる材木を使うことで違法伐採を防止して流通がスムーズにいくようにしています。

 

様々な木材市場の活性化を試みているエストニア共和国ケイラの木材市場の現況は、日本の木材市場にとってもなくてはならない存在です。

 

 
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