サク市(エストニア)の木材市場の現況(令和元年 2019)

 

エストニアの北西にあるハリュ県のサク市は、バルト三国の中でもっとも木材市場が活発な市です。大航海時代の1640年に、ポルトガル・イギリス・フランス向けにハイマツ・カラマツ・スギ・ヒノキ等を輸出していました。これらの木材は大型船を造船するために必要なものであり、1700年にはサク市で取引されていた材木の90%がヨーロッパ地域の船に用いられていたという記述を歴史書で見受けることができます。材木の町という名で親しまれるサク市の令和元年の木材市場の現況は、2018年度の材木取引率を12%アップにした59%で、年間取引数は約52万トンになる見込みです。主にアメリカ・カナダ・ブラジルに輸出されていて、日本へはレッドウッドを2003年より毎年5万トンだけ輸出しています。取り扱っている木材はスギ・ハイマツ・カラマツ・レッドウッドの4種類で、スギとハイマツに至ってはアメリカでは住宅建材として高い需要があります。サク市内には計4か所に材木加工場があり、市営となっているのが特徴です。ここではエストニア国内で伐採された木材が運び込まれて、建材用に使いやすく加工しています。1990年代までは市内には加工場はありませんでしたが、より多くの木材を一度に貨物船に乗せるには形を整えるのがいいと判断した市長が加工場建設を推奨して現在に至ります。バルト三国内の市でもっとも木材市場に活気があるサク市は、市の財政の約60%が木材関係の収益が占めています。市を支える市場であるからこそ、積極的に施設拡張や税関調査に寛容になっているといえます。また、市民の約70%が木材市場や関連工場で働いていて、今後もサク市の木材市場は安定した成長を遂げていくことでしょう。令和元年以降のサク市の木材市場の動向は、住宅建材用の木材に焦点を絞って海外輸出に重点を置き、需要に対して安定した供給を続けることで収益増加とさらなる成長を遂げてゆくと見受けられます。

 

 
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