長崎県対馬市の木材市場の現況(令和元年 2019)

 

長崎県対馬市は、九州の北方玄界灘にある島で朝鮮半島に近いため古くからユーラシア大陸と日本列島の往来があり大陸との文化的・経済的な交流の窓口の役割を果たしてきています。面積は約700平方キロメートルでその89%を森林が占める自然豊かな島です。環境を重視する対馬市にとってこの豊かな森林を再生することが課題となっています。島独自に進化した動植物も多く自然に果たす森林の役割はとても重要なものです。対馬地区の平成21年度の資料では、森林の連年成長率は人工林で104千立方メートルであり天然林で55千立方メートルと試算されています。伐採林齢を迎える森林の割合が増加しいるのが現況で積極的かつ計画的な木材の利用の促進が望まれているのです。

 

一般的に木材市場への持続的な供給・作業の平準化の面からはバランスよく森林の伐採をされていかなければならないので、森林計画をたてて木材供給をしているのが現況になります。国の定める木材促進行動計画に基づいて、まず市内小中学校の木材学童机の活用から推進し公共施設への活用を義務付けていく方針です。最終的には建築用木材として高品質な島内木材の安定供給を目的として、製材用素材の供給を約50%増やしています。木質バイオマス燃料の利用促進を進めており杉・ヒノキの全伐採量は約44千立方メートルです。その約6割が林地に放置されているもので林地残材の利用促進として活用されています。対馬市バイオマスタウン構想に基づくエネルギー転換が進められているのです。

 

対馬市における林業経営体数は少なく農業と兼業しているのが現況で約25%の減少となっています。中核的な担い手が森林組合でも減少しており新規参入を含めて将来を担う人材の養成に努力しているのです。対馬市の木材流通の現況としては、丸太は主に伊万里の市場で取引されており建築用製材木材加工品は博多港を経由して本土製材所と取引されています。木材価格は変動が多く、本土地域に比べて材の搬出や輸送にコストがかかるため価格面での大きなハンディキャップを負っているのが対馬市の木材市場の現況となっているのです。

 

 
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