蚌埠市(中国)の木材市場の現況(2019)

日本国内での木材市場は、折からの景気後退による住宅需要の落ち込みによって冷え込んでいますが、中国ではオリンピックと万博の開催を経て、次期冬季オリンピック誘致に成功し建設ラッシュが続いていて、いまだ伸びが続いている状態です。公共建築物や住宅の建設需要も増大していて、中央政府指導の都市化推進事業などによって、さらに伸びが期待されています。所得の伸びは相変わらず留まる兆しはなくて、高級志向の高まりで高価格で高品質な家を建てたいという需要があります。
大規模集合住宅は鉄筋コンクリートや鉄骨造ですが、内装は木造で仕上げる要望が多く、スケルトン方式と呼ばれる購入者が内装を仕上げる形態の販売方法でも、木での仕上げを望む購入者が大多数です。内装だけでなく、家具や建具を木製とする人がほとんどです。戸別住宅においても同様に、構造から内外装そして仕上げを木も用いて行う傾向があります。
住宅事情を反映した木材の需要は、中国にとって相当な規模になっています。以前ならば国内産の材木を加工して需要を賄うことができたのですが、膨大な需要に供給が追いつかず、現在は輸入に頼っています。極端なペースでの国内での森林伐採を抑えるための国の伐採削減政策も、輸入を増やした要因です。木材そのものの仕様にも変化が現れていて、従来は国内の広葉樹を利用するのが主流でしたが、国外産の針葉樹の利用に移行していて、現在ではおよそ60パーセントが針葉樹になっています。
蚌埠市は中国南部の安徽省にあり、上海から500キロメートル圏に属していて、北京と上海とを結ぶ鉄道と重要河川の淮河によって水陸交通が整備され物流の往来が盛んです。中国全体の木材需要の特徴や傾向と同じように、高所得者層を中心とした品質の高い住宅を求める傾向があり、木材の需要も非常に高い状態が続いています。2019年以降も現況と変わらず、水陸交通の要となっている蚌埠市が木材流通の重要な位置を占め続けることは間違いありません。