寧波市(中国)の木材市場の現況(2019)

寧波市は中国浙江省に位置する都市で、杭州湾南岸から三門湾に至る沿海部を占める港湾都市です。中でも寧波港は世界一の貨物取扱量があり、商工業が発達しているため日本を始め世界の大手メーカーが進出しています。国際空港があるほか、鉄道やバスなどの公共交通機関も発達し、寧波市と上海を結ぶ杭州湾海上大橋や高速道路網など交通の要衝地でもあります。寧波市は国家ハイテク産業開発区に指定されているため紡績などの軽工業や小型機械工業、港を核とした重化学工業が発達していますが、湾岸部以外の平野では農業が盛んで、周辺には産地や丘陵が多いことから林業も主力産業のひとつとなっています。森林の占める割合はおよそ60パーセント、主な木材の種類はブナやマツで、その多くは原木として流通されます。木材市場における取扱量は年々増加傾向で、寧波市周辺の木材加工会社では原木以外にも合板木材、表面を特殊加工処理した木材ファイバーボードなどの生産が盛んです。中国国内のみならず海外の需要に対応するため投資を増大した結果、寧波市周辺の木材加工業は急激に成長し、木質ボードの中でも合板の生産量が2500万立方メートル、繊維版生産量は2000万立方メートルで世界第1位になっていますが、急速な発展をしている一方、森林資源の不足や中国政府による森林伐採の制約などにより、輸入による原料の仕入れも多くなっています。中国全体で見ても世界100ヶ国以上の国から原木を仕入れており、内訳は針葉樹が3300万立方メートル、非針葉樹は1200万立方メートルで、主な輸入国はニュージーランドとロシア、アメリカが上位で、全体のおよそ60パーセントを占めています。国内生産分は紙パルプや住宅用建材として利用されますが、輸入木材の用途は家具やフローリング以外には鉄道や橋の土台として利用されます。輸入木材のほとんどは寧波港に入港することから、市周辺で木材加工業が発達し、木材市場も活性化しているのが現況となっています。