連雲港市(中国)の木材市場の現況(2019)

連雲港市は黄海に面した港町で、北には山東半島の青島市があり南には直轄市上海が存在し、蘭州へ至る鉄道の起点でもあります。つまり輸送にとっての要衝の町といえるでしょう。その点では木材に関しても例外ではなく、連雲港市が属する江蘇省は木質ボードの四大産地の一つに数えられます。かつては合板の生産量が四大産地で六割を超えた時代もあり、家具やフローリングの生産も盛んでした。時代と共に木材の貿易港としての役割を担うようになります。中国国内の森林面積は他国と比較して決して少なくないものの国土に占める割合は低いため、一部地域の商業伐採を禁止しています。ゆえに森林国である日本は円安も手伝って中国向けの木材輸出が堅調に伸び活況といえます。従来より合板生産が盛んな江蘇省は中国国内向けの加工会社が数多く存在しており、その沿岸部の都市連雲港は海外など多様な地域から、又は多様な地域への集積地であり続けています。中国沿岸地域は内陸部に比べて経済の伸び率が高いのですが、現状それも手伝って連雲港市の木材市場はロシアや東南アジアその他海外からの輸入港の顔を持ちます。特に東南アジアは距離が近いとの理由から港の利用が盛んです。その一方で、合板製品の輸出も負けておらずシンガポールを初めマレーシア、インドネシアそして黄海を挟んで韓国、さらには欧米を相手国とします。また南の沿岸部に位置する上海は、中国主要木材市場の一つですから、国内向けにでも重要です。加えて品質を重視する日本へ価格の高い製品の輸出にも連雲港を利用します。中国国内の木材市場の現況は木造建築の着工が勢いづいており、個人のみならず商用や公共用も同様です。その割合に応じて木材の輸入が盛んに行われており、やや過当競争による低価格さえ進んでいるほどです。その帰結として港湾都市の役割は随分大きくなり、連雲港市もその例に漏れません。日本企業も積極的に進出しており、陸運の面でも重要な港湾都市と呼べるでしょう。