ノルウェーの木材市場の現況(2019)

ノルウェーでは現況、建築物への木の利用がますます進みつつあり、今後も木材市場は活況を呈するものと考えられます。ノルウェーでは海辺や街角などの公共エリアでの大掛かりな木のデッキもよく見られるようになっていますし、ベンチも木製で、中層建築も木造であることが多いです。内装にだけ木を使うのではなく、構造体に木を用い、外装にも木を使うというまさに木造建築の中層建築物がよく見られ、好まれています。この傾向は更に進むものと見られます。木の需要はますます高まることでしょう。
ノルウェーは森林が豊富な国ですが、森林全体の7割を個人が所有しています。個人所有の森林は125000件にもなり、森林所有者の6割が、25ヘクタール以下の小規模森林所有者です。木の産地の多くは急峻な場所にあり、搬出は容易ではありませんが、木の需要が高いため、小規模森林所有者たちは互いに連携し合って、採算が取れるような方法で木を市場に出荷するよう努めています。
ヨーロッパの建築物というと、石造りやレンガ造りのイメージが強いですが、北欧では伝統的に木造建築が多用されてきました。木造建築物は寿命が長く、ノウハウを持っている北欧では、現代中層建築でも木を普通に用いています。木造建築のほうが見栄えがいいため、最近では特に木造建築が好まれるようになっています。そのため木材需要は多く、エコの観点からも外材の輸入に頼るのではなく、豊富な国内産の木材を使おうという意識が高いです。ノルウェーでは企業が所有する森林は全体のわずか8%程度で、自治体や政府が所有する森林は15%ほどです。そのため人々の意識が市場に大きく影響します。
政府と林業界および木材産業界による人々への働き掛けも、積極的におこなわれてきました。木材使用量を20年間で2倍にするという取り組みも功を奏したようです。その結果もあって需要が高まり、木材市場では盛んに取引がおこなわれています。