パプアニューギニアの木材市場の現況(2019)

東南アジアのパプアニューギニアは、世界でも第3位の森林面積を持つ国です。
世界の木材市場でも注目されている国で、2014年には熱帯材の輸出国として第1位になりました。
しかしパプアニューギニアの木材市場の現況は、健全なものではありません。
NGO団体の現地調査によれば、パプアニューギニアを原産地とする木材の多くが土地の強制収奪、熱帯雨林原生林の違法伐採など何らかの問題があると指摘しました。
違法性のある木材は中国からアメリカにも渡っているとされ、関わっている世界大手20社も公表しています。
20社の内訳は半分の10社が中国となっており、日本の大手商社も名前を挙げられています。
違法性があるとの調査結果が公表されたことから、アメリカの大手ホームセンターのサプライヤーは取り扱いを一時停止し、調達方法の見直しを発表しました。
日本の大手商社もパプアニューギニアからの木材調達を一時停止し、影響は木材市場に大きく広がっています。
そもそもパプアニューギニアは、国土の約97%は先住民の慣習的所有権が認められています。
そのため先住民の権利を無視した違法な取引が横行しやすく、例えば過去にもリースした林業・パーム油生産事業用の森林の90%は、強制的に収奪されたものでありました。
また違法な木材が横行するのはパプアニューギニアだけの問題だけではなく、世界的な木材市場の流通経路にもあります。
アメリカでは違法伐採が流通しないように法整備されていますが、中国には法律がありません。
そのため違法伐採が野放しの中国を経由して、アメリカに渡ってしまうことになります。
しかし近年はEUでも違法伐採に対する法整備が進み、取り締まりも強化されています。
今後も違法性の高い木材に対する取り締まりは強化されていくので、パプアニューギニアの木材市場の現況にも影響があるでしょう。
パプアニューギニアの木材市場は、健全な取引ができる場であることが世界から求められています。