パラオの木材市場の現況(2019)

パラオは日本と非常になじみの深い国であり、その面積は非常に狭く、屋久島とほとんど同じです。高温多湿で降水量が多く、森林環境としては抜群と言えます。パラオの国土の大多数は森林が覆っており、植林がなされたエリアも一部で存在します。ただこれだけ立派な環境がありながらも木材市場の現況をみると貿易額において各国に比べてかなり下回っているのが現実です。基本的にパラオではマグロの輸出がほぼすべてと言えるような状況にあり、森林を伐採してそれを輸出するようなことはしません。その理由として日本とパラオにおいて様々な協定が結ばれているためです。

 

日本では温室効果ガス削減のために動いているものの、自分の国だけでは目標を到達することはほぼ不可能です。そのため、他の国から二酸化炭素の排出権を購入することで温室効果ガスの削減の目標を到達させようとしています。これを2国間クレジット制度と呼び、パラオだけでなくモンゴルやバングラデシュなどでも取引が進んでいる状況です。サービスやインフラを提供して排出削減を行い、お互いにWin-Winの関係を目指すことができます。多くの森林国が参加しており、その中にパラオも含まれ、結果的に国土全体で青々とした緑が保たれるようになっています。

 

さらなる温室効果ガスの削減を日本では課しており、現時点で2国間クレジット制度を採用している国々と協力関係が続く可能性は高いです。しかも、パラオは親日国であり、日本人に対する信頼度は非常に高いです。近年は中国を中心に豊富な資金面で森林を伐採させてそれを輸出させるような動きがみられ大きな問題となっていますが、この状態では今後も森林の伐採は行われそうにないです。木材市場にパラオの木材が流入する可能性が非常に低いことは明らかですが、それもすべては日本の温室効果ガスの削減のためということであれば、仕方がないと思ってその状況を見守っていくほかありません。