スイスの木材市場の現況(2019)

スイスと言うと、自然が豊かで森林が多くあるイメージを抱く人は少なくありません。ですが実際は国土に占める森林の割合は約30パーセント程であり、特別に森林が多い地域ではないです。もっともスイス林業はかつて、世界一と言われる時代はありました。ですがそれは戦前のかなり古い話で、現況は大きく違って来ているのです。
というのもスイスは給料水準の比較的高い国であると共に急峻な山岳林や小規模な私有林が多いために、木材の生産コストを削減するのに難しい面を持っています。お陰で林業を産業として発展させるのに不利な条件を抱えており、木材市場の現状は活況を呈しているとは言えないのが事実です。所がそんな林業が衰退状態にあるかと言うと、そこまでの危機感は生じていなかったりします。
スイスの木材市場は、前記した様にかつての様な世界一とも言える規模にはないです。所が近年も比較的安定した木材の生産量を誇っており、日本の様に林業の消滅を危惧される様な現況ではなかったりします。その理由としては林業がまだ盛んだった頃から皆伐ではなく、択抜へと切り替えた事にあるのです。
具体的にはスイスでは国の政策として、伐期に達した木を適量切るという方法で適切な量の木材を確保するという方法が実行されています。そのため木材市場も必要な木材が必要なだけ安定して供給される、という状況が確保されているのです。この様に国内の森林を守りながら、無駄のない木材供給量を実現出来ている所がスイス林業の強みであると言えます。だからこそ現況だけでなく、この先の未来における木材という資源の確保も安定して行える可能性が高いです。
この様にスイスの木材市場は派手さはないものの、安定供給されるという安心感はあります。なので現在では、スイス林業の強みである択抜こそが世界で最高の林業経営だと評される事も少なくないです。木材市場という観点でもかつての様に取引量の派手さはないものの、現況だけでなく将来に繋がる安定的な供給が見込める点は大いなる強みであると言えます。