セントクリストファー・ネイビスの木材市場の現況(2019)

セントクリストファー・ネイビスは、大西洋に浮かぶ西インド諸島のセントクリストファー島とネイビス島の2島から構成されるイギリス連邦王国の国です。面積は260平方キロメートルで人口は5万5千人で、1983年にイギリスから独立しました。面積と人口は共に南北中アメリカの中で最も小さくて、独立した年も最も新しい国として知られています。公用語は英語で、宗教は聖公会とローマカトリックです。アメリカ大陸に渡ったクリストファー・コロンブスが、自身の名の由来でもある聖クリストフォルスをここの島に付け、その英語形がセントクリストファーです。もう一島は、コロンブスの上陸時に見られた山頂の雲を雪と上陸隊が雪と勘違いし、スペイン語で雪を意味するニエベの英語形から島の名になりました。
両島とも火山島であり山間部には熱帯雨林が広がっていて、島周辺の海域はサンゴ礁が多く見られます。平野部に人口が集中していて農業が盛んに行われてきました。サトウキビの栽培と砂糖の生産が盛んで、農業と工業の生産物の中で最も多くを占めた時期もありましたが、2005年をもって生産が停止されています。これは、利益が出にくくなってしまった産業であることに加えて、砂糖産業そのものが古くからの奴隷制度の象徴であることが理由です。現在では、農業国からの脱却を図る目的で、観光を主要な産業と位置づけると共に、電気機械の組み立てが産業として確立しています。
観光を最大の産業と位置づけている上に火山島であることから、温泉地としてリゾートホテルなどの建設が進んでいて、インフラや建物のさらなる整備は急務で行われています。主要建築物の内装や家具類は、高級感を求める環境客が好んでいる木材を材料として用いられていて、その需要が伸びつつあるのがこの国の木材市場の現況です。さらに、再生可能エネルギーの発電施設の誘致のための事前調査の対象なっている国のひとつでもあり、豊富な熱帯雨林を用いたバイオマス発電所の建設が有力視されています。