スロバキアの木材市場の現況(2019)

スロバキアでは現況、共有林経営がおこなわれており、その特徴も踏まえて木材市場を見て行くことになります。共有林経営の場合は、政府や地方自治体および企業が所有する森林の場合と意思決定への過程が異なることも多いので、そのことを念頭に置くことが必要でしょう。この国の森林は59%が天然更新したものであり、人工林が多い日本とは事情が異なります。とは言えヨーロッパにおいて、この割合は決して多い方ではありません。伐採後の森林については2005年の時点においては、およそ3分の2が植栽による人工更新となっています。
スロバキアでは丸太を輸出しており、その量は100万立方メートルもの輸出超過となっており、相当なものです。スロバキアは内陸国であり、海に面してはいません。そのため輸出は陸路においておこなうことになりますが、周辺には木材需要の多いヨーロッパ諸国が控えているため、陸路での輸出でも採算が合うと見られます。ヨーロッパ諸国、特にEU加盟国ではエコの意識が高く、持続可能な範囲で積極的に木材を使おうという気運が高まっています。そのため、木材需要は、今後安定して推移し、木質バイオマスも増加する可能性がありそうです。
スロバキアの木材生産量は、増加しています。もちろん持続可能な経営をしながらの伐採によるものですから、これは好ましいこととして歓迎されています。欧州では乱伐を規制しようとする動きが活発であり、コストの安い熱帯産の外材を多用するという方向にはブレーキがかかっているようです。そのため、スロバキアの木材生産量の増加が歓迎され、好調な丸太輸出につながっているものと見られます。この国の森林率はおよそ41%であり、ヨーロッパの国々の中では高いほうです。それゆえ、今後の輸出にも期待がかかっています。
この国はEU加盟国ですから、EUのエコの理念に基づき、持続可能な経営をしながらの安定した木材生産が今後も続くと予想されます。