南スーダンの木材市場の現況(2019)

南スーダンはアフリカ北東部に位置する国で、分離独立するまではアフリカ最大の面積を持ち、独立後も第3位の面積を有します。したがって森林面積もアフリカ有数で、木材の輸出が盛んな国です。スーダンといえば家具や建築材などに適しているチーク材のプランテーションでよく知られていますが、チーク材は年々天然のものが減少し人工へと移り変わっているのが現状です。スーダンも例外ではなく安価な労働力を利用した大規模農場によって輸出しています。もともと森林面積が広かったスーダンですが、内戦などによる産業発展の立ち遅れにより鉱物や原油、木材輸出に依存する状況を抜け出せず、森林面積の減少を止める対策がありません。現況いまだ南スーダンでは内戦の影響下にあり、一時和平協定が結ばれたものの多くの難民を抱えており、木材市場を含め他の産業も円滑に運ばない見通しです。
スーダンにおける木材の加工方法は薪炭や木炭が多く、この点からみても加工設備の遅れが分かります。この傾向は内政状況が劇的に好転するなど、海外からの投資が進まない限り継続すると考えられます。南スーダンに対しては中国が積極的に投資および輸入をしていますが、目的は原油であり木材ではありません。一部には未開発の地域が残っており、農業や林業においても成長する潜在性はありますが、そのためには政治状況の改善が第一条件でしょう。スーダン最大の貿易相手国はアラブ首長国や中国、インドなどで、主要品目は金や石油であり、木材は全輸出品目に占める割合は少ないですし、木材を加工した薪炭や木炭にしても海外への輸出のためではなく、国内向けが大多数というのが現況です。商業用丸太がそれらに次いで加工されているものの、それを利用した製材やベニヤ板は3分の1に過ぎず、加えてパルプ加工ができないために製材などによる伸びしろに期待する向きがあります。手付かずの森林は政府による管理下よりも民間保有が多く、これら民間への支援が進めば木材市場を発展が見込めるでしょう。