ベネズエラの木材市場の現況(2019)

ベネズエラとして知られるベネズエラ・ボリバル共和国は、ブラジルやコロンビアと国境を接する南アメリカ大陸の国です。ベネズエラの主な産業は、石油・鉱石・ボーキサイトなどの鉱業や石油化学などで、石油によって潤ってきた国です。それでも、ベネズエラは広大な森林資源を持っており、それでいて森林の伐採許可や伐採権はさほど認めてきませんでした。さらに、森林の伐採を認めるよりも、プランテーションによる植林が進められてきました。ですので、国内のニーズはこの植林により賄われてきたようです。ベネズエラでは森林保護に関連する様々な法令が敷かれていますが、残念ながら違法伐採などが横行している影響や森林保護調査区域が奥地に広がらないことなどで、特に貴重な木材資源が失われています。
木材市場の現況ですが、それはベネズエラ国内の経済状況に大きく依存することが考えられます。外務省が発表しているベネズエラ情勢は、2018年5月に実施された大統領選挙が公平に行われなかったことにより、各国が非難声明を出しており、アメリカも従来からの制裁を強化していると報告しています。さらに、2018年は170万パーセントというハイパーインフレーションや原油生産の減少により経済がひっ迫し、食料品や医薬品などの基本的な物資も不足しがちな状況です。そのような状況ですから、国外に避難する人も多くなっていて、2018年12月現在、周辺の国々に避難した人は220万人に及ぶと言うことですし、医療体制が脆弱になっていることにより感染リスクも拡大しているようです。日本も民生支援を実施しており、2017年と2018年に総額約170万ドルを供出しています。このような現況ですので、主要産業のみならず、木材市場にも大きなダメージを与えることは否めません。ベネズエラには世界一重い木と言われるリグナムバイタという木が生息しており、成長が遅いことから大きな木は高値で取引されます。このような貴重な森林資源のためにも、経済状況の改善が望まれます。