イエメンの木材市場の現況(2019)

イエメンの国土面積は日本の約1.4倍とされ、人口が日本の4分の1程度ということもあって広大な土地が広がっている印象です。しかし、森林は非常に少なく、国土のわずか1%しか存在しません。国土の4割が牧場や牧草地になっており、森林面積は低いところで横ばいになっているのがイエメンの森林事情です。こうした状況なので砂漠化が深刻化しており、砂漠化を防ぐために森林を増やそうとするプロジェクトが行われています。元々イエメンは蒸し暑いエリアが多く、森林には大変な酷な環境が揃っているところです。そんな状況であることから、木材の輸出はほとんど行われていない状態です。

 

植林の実績もほとんどない状態が続いていることから、木材市場の現況を見てもイエメンで消費されることはあっても、海外にそれを振り分けるほどの余裕がなく、木材市場にイエメンのものが流入する可能性は現状ではきわめて低いことは明らかです。現状では流入しないものの、今後産業が発展する可能性があればいいですが、それも非常に乏しく輸入に頼る現状をみるとそのあたりの見通しは大変厳しいものです。木材が伐採されすぎてどんどん供給が落ちるのではなく、最初から森林が存在しないような状況では木材市場の現況はあってないようなものと考えてよさそうです。

 

ただ人工造林は増えており、防風林対策として様々な苗が植えられ管理が行われているのは大きな進歩と言えます。ただそれが大きく成長するまでには結構な時間がかかることや高温の状況下でどこまで成長するかも非常に未知数な部分です。もちろん技術革新に伴い、森林の成長がみられることも十分に考えられますが、少なくともまだまだ木材市場を形成するまでの状況には至っておらず、数十年単位で考えても厳しい情勢です。輸入だけで一億ドル以上の木材を海外から仕入れているイエメンにおいて、これをいかに減らしていけるかというのもまたイエメンの課題となりそうです。