中国の林業人口の推移(2018)

中国の林業人口の推移は減少傾向にあります。これは同国の深刻な環境問題が原因です。世界中でも箸を使う文化のある国は多くありませんが、2018年には木材の購入で日本と中国の関係が逆転する現象も起きています。中国の食文化でも箸を多く使用するため木材が伐採されるように考えられますが、その素材の多くは木材ではなく「竹」が使用されているのです。本来は日本に輸出することを目的として、森林伐採が進められていました。しかし、近年の課題では森林面積を増大させることが先決になっています。森林資源は広大な国土と膨大な人口を抱える中国にとって、食料や水を確保するための基盤と考えられているからです。政府は木材の輸出を制限したり、植林に力を入れたりする施策を講じています。さらに中国国務員国家林業局は2035年までの大規模な森林育成計画も発表しています。国土の森林カバー率を2018年の21.66%から2035年までに26%にまで引き上げる方針です。以前から社会発展のたびに国土保全や生態系の保護、気候変動の影響を緩和するのために森林カバー率を引き上げる施策を行ってきました。2018年中にもアイルランドの面積と同じ規模で植林5,000万本、林木育成は1億2,000万本を目標に掲げています。
こういった中国の森林面積や林業の現状は、日本の林業に復活の兆しをもたらしています。安い輸入木材の影響で衰退を続けていましたが、木材の輸出は増加傾向となっているのです。世界的な木材価格の高騰によって、質の高い木材の価格も相対的に割安だと考えられるようになってきたからです。中国では日本のスギやヒノキ、カラマツといった木材を住宅の構造材に使用可能となり、建築法規の改正によって「木造軸組工法」も認められるようになりました。
中国の森林面積の確保や環境問題の改善が課題にある以上、林業人口も伸び悩んでいます。しかし、政府の施策が実現されて行けば、回復に向かう可能性があると言えるでしょう。