木材市場における女性の進出(2018)

林業、およびそこから伐採された木材を扱う木材市場といえば「重たい丸太を担いで歩く、たくましい男たち」といったイメージがこれまでは一般的でした。もちろん、サービス業など第三次産業に比べればまだまだ圧倒的に男性の比率が高い分野ではあるのですが、近年になって少しずつ女性の進出が始まっているのです。女性がこの木材市場に進出してきた理由としては、社会全体で女性の雇用が増えて「働く女性」の絶対数が増えたことに加えてなんといっても「機械化の発展」が挙げられます。大昔はすべてを人力で行っていたためどうしても細かくカットできない木材を扱うのは男性の役割でしたが、フォークリフトや重機、伐採マシンや吊り上げ機など、腕力を必要としない各種の機械が発展したことで女性でも働ける職場へと少しずつ変わってきているのです。さらに、従来の「第一次産業は荒々しくて女らしくない」といった価値観が撤廃されたことも大きな要因の一つでしょう。トラック運転手や宅配などでも女性ドライバーが増えていますし、逆に保育士やパティシエ、美容分野において活躍する男性もどんどん増えてきており非常にボーダレスで風通しの良い労働環境が出来ていると言えます。日本全体で高齢化が進み、とくに肉体労働であるほど人手不足が叫ばれている昨今、外国人労働者という手段はまだ各種の規制によってなかなか思うように流入が進んではいません。豊かな国だけに安易に外国人を入れられず、また「日本語」という特殊な言語がハードルともなっています。老齢で引退する人が増え、なおかつ海外に労働力を頼れない今、女性の活躍によって木材市場が支えられる割合はどんどんと大きくなってきているのです。これからも、身に付けて重いものを運ぶ「パワードスーツ」や「運搬用ドローン」など新技術の開発が進み、この傾向はますます強くなることが予想されています。女性を人材としていかに活用するか、ここに木材市場の未来がかかっていると言えるでしょう。