神奈川県の木材市場の現況(2018)

神奈川県の木材市場の現況は、今後の人口減によって木造住宅の建築も減少することが見込まれていることから、現在の市場を維持拡大していくためには、木造以外の建築物の内装材や木造の大型建築物の建設推進を図ることが課題とされています。神奈川県には約400種類以上の木材資源がありますがほとんどが広葉樹で、標高が低い平地ではカシやシイ等の常緑広葉樹が多く、標高が高くなる山地においてはナラやケヤキ、紅葉などの落葉広葉樹が多く昔から人々の生活に利用されていました。建築用の素材としてはスギやヒノキなどの針葉樹の需要が高くなっています。スギやヒノキは県内の広い地域で植栽されており、植えてから10年程度の物から100年以上の物まであり、木材として利用ができるのは50年以上の物です。全国的にみると所有者一人当たりの森林面積が少ないことが神奈川県の特徴で、伐採を行っても素材を運び出す管理道などが十分に整備されていないこともあり神奈川県産の木材が広く活用されてこなかった現況があります。今後は、利用可能な木材を有効活用していくことが健全な森林を維持していくための課題になります。
またケヤキやイタドリなどの広葉樹は住宅や家具の部材に利用されるものを除いては、主に薪や木炭などの燃料として利用されてきましたが、電気やガスの普及によって生活様式が変化し利用が減っています。伐採されなくなった広葉樹は、大きく太くなりすぎてしまったために家具や木工の材料に向かなくなり、利用されていないという現況です。神奈川県の森林を健全に維持するためには、間伐や枝打ちなどの手入れが必要なので、間伐材を有効利用して行き、森林資源を循環させていくことが今後の取り組みのポイントになってくると考えられています。木工製品や家具の生産や内装材としての利用、大型木造建築物の需要拡大など神奈川県の木材市場を活性化させるための課題は多く、今後の取り組みが期待されます。