熊本県の木材市場の現況(2018)

熊本県は林業産出額が全都道府県の中でトップ10に入っており、木材生産に限ればトップ5に入るなど、木材市場はかなり活発な状況です。森林面積は熊本県の面積の半分以上を占めており、その多くが人工林です。この人工林が現在収穫期を迎えていることからその現況は良好と言えます。ただ、熊本県の経済で見ていくとその比重は下がっており、経済にはあまり貢献していない状況である一方、エリアによっては木材市場の発展なしには成立しないところもあり、重要な産業として機能しているところも存在します。

 

一方で、木材市場における木材の価格ですが、途中で下落と上昇の波こそあったものの、最終的にはここ数年単位で見れば横ばいが続いています。特にスギの場合は値段の大幅な動きが見られず、常に一定の範囲で推移している状況です。林業産出額がピークだった1980年では300億円を超える額を記録し、ヒノキもスギも現在の3倍以上の値段をつけていました。2000年までに急激な右肩下がりが続き、21世紀に入ってからはゆっくりとした右肩下がりのような状態になっているのが特徴です。これは日本全国における林業産出額でも同じ傾向が見られます。

 

ここ最近は木材の国内自給率が上昇しており、国内の木材をできるだけ利用する動きが出ています。これによってその売り上げも回復傾向にあり、今後に希望を持たせる現況となっているのもまた事実です。課題があるとすれば樹齢年数が経過した人工林が結構多く、若い樹齢年数のものが少ないという状況です。熊本県も例外ではなく、この偏りをどうするかが問題です。

 

これ以外にも林業に従事する人たちが高齢化によって仕事が大変になり、若い人に引き継いでほしくてもそれをやってくれる人がいないという現実もあります。売り上げ自体はここに来て持ち直してはいるものの、長い目で考えたときに林業での働き手を確保できるかで木材市場に与える影響がいいものか悪いものかが分かれることになりそうです。