沖縄県の木材市場の現況(2018)

沖縄県は第二次大戦後の日本返還以来、本土とはかなり違った風土でありながらもそれと溶け込むように努力をしてきた地域でもあります。そのため木材市場においても非常に特異な立ち位置となっており、まずその消費量の多さが特徴として挙げられるでしょう。観光地でもあり、かなりの人口を抱えているため沖縄県の建築需要は決して他の大都市圏に比べて引けをとらないうえ、毎年台風によって大きな被害を受けていることがその理由です。沖縄県の伝統的な家屋は外壁が石造りの頑丈なものが多くを占めますが、現代的でオシャレな住宅を好む若年層には受けが悪くやはり木材をふんだんに使った本土と同じような住宅が人気となっています。しかし毎年台風が訪れる地域でもあるため、備えをしていても被害は免れずに、その都度建て替えや改修などで木材を必要とするのです。とくに近年は地震や高波、豪雨災害などでの被害が大きく、そのたびに資材を必要とするため木材市場の活況が続いているというのが現況になります。沖縄県の特徴としてはもう一つ、県内での林業が非常に難しいという点は無視できません。それほど広い平地もなく、また風雨が強く塩害もあるために材木に適した樹木がなかなか生育しにくいという事情から「ヤシ」などの品種以外はほとんど育てられていないのが現況です。そのため県外からの「輸入」に頼るしかありませんが、船による輸送はそのコストを船の燃料費に左右されるため、原油価格の高騰などのあおりを受けやすく、市場の安定が今一つになってしまうという難しさも持っています。沖縄県の林業組合もこの点は十分に承知しており、今後は木材価格の安定を目標に各種の制度を改革していくこと、自治体にも協力を要請して補助や給付の拡大を検討している段階です。いずれにせよ、沖縄県という特殊な立地と木材市場の状況は無関係ではないため、今後も容易な道のりではないことが予想されており、関係者の奮起が期待されます。