アングィラの木材市場の現況(2018)

アングィラは「アンギラ」とも呼ばれ、あまり日本では馴染みのない地域です。位置しているのはアメリカ南部、カリブ海であり、「アンギラ=うなぎ」という名前の通り細長くウナギのような形をした島に存在します。正式な国ではなくイギリス領であり、公用語は英語となっている地域です。そんなアングィラの産業の柱は観光業であり、美しいカリブ海の景色を見たがる欧米の観光客を中心に人気となっています。また、金融業も盛んであり、やはり欧米の顧客を抱えて活況を呈しているというのが現状です。アングィラの林業についてはあまり知られていませんが、島であるためそれほど山林の面積が大きくないものの、良質な木材を多く生産しています。中心になっているのはオークウッドで、高級木材としても知られ、家具などに用いられる人気の材木です。とはいえ、アングィラはやはり生産地というよりはその地の利(ヨーロッパとアメリカの途中という位置)を活かした中継地の側面が大きいと言えるでしょう。木材市場としては、アメリカ産のスギや樫材をヨーロッパに運ぶための中継地点として活動していますし、ヨーロッパからの上質な材木やパルプ用の木もアングィラでいったん下ろされ、選別されてアメリカへと渡っていきます。ただ、イギリス領であるため、イギリス本国がEUを離脱したことはこのアングィラとも無関係ではありません。今後はヨーロッパからの木材がどの程度集まってくるのか、またアメリカからの木が別のルートを通って欧州に運ばれるのではないか、と関係者を気をもんでいます。いずれにせよ、生産よりは流通に重きを置いた木材市場であることは間違いありません。そのためアングィラの市場は国際情勢に大きく影響を受けることになるので、アメリカの関税を強める姿勢や、イギリスとEU間の対立に左右されることになるでしょう。欧米諸国の動きから目を離さないことが、アングィラの木材市場の今後を占ううえで重要です。