オーランド諸島の木材市場の現況(2018)

オーランド諸島は、バルト海の入り口に位置するいくつかの島からなる領域です。フィンランドとロシアの間で何度か奪い合いがあったエリアであり、現在ではフィンランド自治領となっています。そんなオーランド諸島ですが、北緯が高い割には温暖湿潤な気候であり、樹木の栽培には適しているため、山林には多くの木が自生しているところです。ところが冬になると、本国フィンランドやスウェーデンと同じくらい寒冷な気候になりますので、基本的に年間を通して木材として利用できるのは、針葉樹系統の木になります。バルト海の入り口という、ヨーロッパ北部の海運の要衝地点に位置しているため、オーランド諸島では木材の生産そのものより、流通の拠点として木材市場が活発に働いています。現在本国フィンランドはEUに所属しているものの、すぐ隣国であるイギリスがEUから離脱したため、その余波を受けて経済的な混乱を招いているところです。オーランド諸島もその影響と無関係ではいられないため、木材を始めとした各商品の値段は上下動を繰り返しており、市場関係者は一連のイギリスのEU離脱が落ち着かない限り、影響はまだまだ続くだろうと観測しています。ヨーロッパ中に木材を供給する流通拠点として重要な役割を果たすオーランド諸島ですが、経済的な動乱の中に巻き込まれ、その鎮静化を待っているというのが現況です。特にオーランド諸島に産出する杉などは非常にヨーロッパでも家具材として評価が高く、また北欧の各地域では石油やガスより木炭を用いたガスストーブが未だに多くの家庭で使われていますので、そうした需要に対して炭に使える木材を供給している地域でもあります。温暖化が進んではいますが、まだまだフィンランドやスウェーデンなどは厳寒が続きますので、オーランド諸島における木材市場の役割はこれからも存在感を増していくでしょう。プラスチックストローなどの廃止により、紙の需要が増えることも追い風となっています。