ブータンの木材市場の現況(2018)

国民の幸福度を示す数値では上位にあるブータンですが、世界幸福度ランキングでは異なります。従来はブータンの経済といえば農業や畜産、林業に特に依存していました。その点は劇的な変化はないものの、国民意識が幸せに感じるかどうかの主観ではなく世界幸福度にみるような経済や権利、文化などで測る国の発展へ移りつつあります。ブータンは国土に占める森林の割合が約70%あり世界の10位〜20位の範囲にあります。それだけに林業への依存度は小さくありません。しかも産業の発展が鈍かったせいもあって国内需要は低く、しかも輸出は国内余剰分に限定していたため他国と比較すれば小さな市場です。木材関連工場では家具と製材の目的が多く、木材生産量は欧米や東南アジアと比べた場合随分規模が小さいことに気づきます。
ただしブータンもかつての精神的充実だけでは物足りず、国民の物質的要求を示すように工業都市の発展やインターネットの普及など右肩上がりの経済成長を遂げつつあります。そのため木材市場の拡大が期待されますが、ブータンでは森林開発政策を推進する一方で、環境資源を保全すべく厳格な保護区が設定されておりバランスが今後の木材市場に与える影響が大きいでしょう。海外との貿易を見ても木材分野は少ないのが現況で、国内での需要を優先しつつも環境への取り組みは従来からの方針を維持すると考えられます。以前ブータン政府は貧困問題解決のために林業の進展を打ち出しはしましたが、輸出増大の可能性は少ないでしょう。したがって、木材市場はあくまでブータン国内の経済発展によります。建築物は昔から木材を利用したものが多いため、経済成長が今後も続けば市場の拡大は見込めます。それを証明するデータとして世界の木材市場のデータが役立ちます。生産量は微増で推移していますが、消費量は途上国の薪炭用と産業用で増加傾向があります。この増加傾向はブータンにも当てはまり、木材市場の現況を知るには貿易量ではなく国内需要に着目すると理解が進みます。