キューバの木材市場の現況(2018)

キューバは、家具などの材料として人気のマホガニーの産地であり、木材の産出国でもありましたが、資源枯渇を防ぐことを最優先にしてきており、森林の再生が待たれているところです。1992年には憲法に環境保護を盛り込み、早くからエコロジーに取り組んでいることもあり、森林の保護を目的とした制度は立法化されています。商品価値の高いマホガニーは絶滅しかけたほどの状況であり、ワシントン条約で規制もされているため、価格は高騰の一途ですが、それを輸出するような見通しはなく、保護して再生を図ることが最優先にされています。環境保護が骨抜きになりがちな国々は多いですが、これまでは環境保護が第一とされてきたようです。
しかし近年の石油高騰への対応策として、鉄道輸送の燃料に薪を使う研究がおこなわれています。研究成果によっては、石油に代わる燃料として森林資源が使われる可能性があり、そうなれば木材市場も違った様相を呈することになるでしょう。現況ではキューバのエネルギー供給量の約30%は、バイオマス由来のものとなっています。これは木材のペレット化などによってもたらされているのではなく、サトウキビなどの収穫の際に廃棄される部分が用いられています。しかし、自動車の普及が進んできているため、燃料はますます必要となってきており、石油に代わるエネルギー供給源としてバイオマスに頼る傾向が加速すれば、木材を使わざるを得なくなる可能性はあります。
キューバには、外貨獲得のために木材の輸出をおこないたいという意向もあり、それと自然保護の原則とで、どう折り合いをつけていくかが模索されているようです。国内での木材の燃料利用も、どんどん進めるというわけにもいかず、難しい局面にあるようです。絶滅寸前だったマホガニーは、キューバでは手作り工芸品に使われ、土産品などになっています。細々と使われてはいるものの、まだまだ輸出できるような状態ではないようです。