キュラソー島の木材市場の現況(2018)

キュラソー島はオランダ領であるため、その木材市場もオランダの政策に大きく影響を受けます。キュラソー島の現況は、木材の産出地というより、風光明媚な観光地となっており、海岸の椰子の木などが観光資源として欠かせないものとなっています。キュラソー島の国立公園内の植物も、サボテンが目立つという状況です。何より本国のオランダ政府が、環境保護に熱心な姿勢を堅持し、他国に対しても自然保護を促しているほどなので、キュラソー島の木材を伐採して輸出に力を入れるということは今後あまり期待できなさそうです。それよりも、緑豊かな景勝地としての価値を保ったほうが得策であると、多くの人が考えるところでしょう。
オランダ政府はEUの方針に沿って、国内への違法な木材輸入を摘発するなどしています。ワシントン条約で取引が制限されている野生植物の輸入には、断固とした姿勢を貫いているようです。他国から木材を輸入する際は、ワシントン条約に抵触しなくても、相手国の森林保護に悪影響を及ぼす可能性がある場合は、取引きを中止するほどです。キュラソー島はそうした国の、観光地としてある島ですから、大量の木材輸出が期待できるわけではないと見られます。種子島と同程度の面積しかない島ですし、林業に力を入れて木材生産地とするよりも、観光に力を入れる方針をこのままとっていきそうです。
もともと熱帯の木は、マホガニーなどの一部の高級品種を除いてはさほど木の質は良くなく、成長が早いという利点はありますが、高くは売れません。よほど広大な面積で営林してスケールメリットを生かすのであれば、採算は合うでしょうが、キュラソー島のような小さな島ではそれも困難です。熱帯植物の重要性がEU諸国では特に強く認識されるようになっていますから、なおさらキュラソー島は自然のままに保つという方向に向かいそうです。なんといっても、環境保護に熱心なオランダの島です。木材市場として見るのは、今後ますます難しくなっていきそうです。