キルギスの木材市場の現況(2018)A

中央アジアのキルギス共和国は、森林が減少・劣化している国です。
1930年代には7%あった森林率も現況では5%まで低下しており、年々減少傾向にあります。
旧ソ連時代は森林の保全・回復のための政策も実行されましたが、限定的な効果に留まり改善には至りませんでした。
キルギス共和国として旧ソ連からの独立後は、1999年に森林法が制定され基本方針や計画も整備されています。
キルギス共和国の天然林は120種以上の樹種から構成されており、地域によって多種多様な樹木が生えています。
人工造林もかつて無計画な伐採の結果、木材市場に有利な場所に生える天山マツが破壊されたことから積極的に行われていますが、大きな効果は見せていません。
元々遊牧民としての歴史が長いこともあり、キルギス共和国では林業は発達してきませんでした。
そのため木材市場も古くから発展せず、現況も低調なままで変わりありません。
わずかな生産量の3分の1はポプラ人工林材ですが、キルギス共和国内の需要に応えられるほど生産できていない現況になっています。
そのため木材市場はロシアからの輸入に頼っており、旧ソ連時代の影響が色濃く残っています。
キルギス共和国の木材市場が低調な理由の一つは、製材工場にもあると考えられるでしょう。
国内には大規模な製材工場が存在せず、あるのは、小規模な工場のみです。
小規模な製材工場で生産された木材は、ビャクシンやクルミが原材料です。
生産されたクルミ材は家具用として使用され、椅子やテーブルなど様々なものに加工されています。
キルギス共和国にあるクルミ林を若返りさせるために計画的な伐採・植林が行われていけば、木材市場への流通量も増加し、家具工業の発展にも繋がると考えられています。
20世紀頃から森林面積が減少しているキルギス共和国は、林業も未発達なので木材市場も低調な国です。
しかし計画的な森林の管理がなされれば、現況の木材市場は活況を呈す可能性が残されています。