マリの木材市場の現況(2018)

マリ共和国は西アフリカに位置しており、国土の3分の1をサハラ砂漠が占めています。国土面積は124万平方キロメートルと広大ですが、北部は砂漠気候で中部はより乾燥が強いステップ気候、南部は雨期と乾季が明確なサバナ気候と、寒さと暑さの厳しい過酷な環境です。主な産業は農牧業ですが、実際に農耕が行われている地域は雨の多い南部とマリの中心を流れるニジェール川流域のみで、穀物や綿花などが栽培されているもののたびたび干ばつに襲われるなど安定していないため経済が不安定なことが問題となっていることが現状です。木材市場もあまり活発であるとは言えず、住民の生活に必要な薪に使用されるため不法に伐採されてしまうなど、木材の流通よりも森林の砂漠化への対策を講じることや、森林造成が急務とされています。近年では特に自然環境が変化して雨期の到来が早くなっていることから、降雨量が減少して木が育ちにくい環境となり枯れる木が多く疎林が目立つようになりました。このような厳しい環境ではありますが、マリを始めとした西アフリカ地方が産地のゼブラウッドは、硬い木質で磨くと光沢が出て保存性と耐久性が良いため世界中の木材市場で欠かせない木材となっており、流通量が少ないマリの木材市場で重要な木材となっています。輸出先はヨーロッパや中東が多く、全体のおよそ60パーセントを占めている一方、中国やコートジボワールなどから単価の安い原木の輸入も行われています。ただし、国内における木材加工業者は極めて少なく、取り扱う木材の多くは市場を中心とした自主加工に頼らざるを得ません。これがマリ共和国における木材市場の現況となっていますが、まだまだ発展途上にある木材市場が活性化することにより経済の安定はもちろん、インフラの整備や失業率の改善、国外への出稼ぎの割合の減少など国内産業での労働力の吸収が可能なため、体制の早期確立と今後の活性化が期待されています。